キョロキョロと目でたくさんの情報をキャッチできるおこさんは、目からの入力が得意だそうです。ただ、あまりにもたくさんのものが目から飛び込んでくるから、すぐに気が散ってしまいがち。キョロキョロタイプは 1つのことだけを観察したり、書き写したり、考えたりするのが むずかしいこともあるそうです。
そんなお子さんにとって 絵や写真、グラフや漫画、いろんな字体や色でうめつくされた教科書のなかからココ!を見つけ出すのは とても難しい。
目がいろんなものに引き寄せられてしまい、戻そうとしても戻せない。
そもそも何を見るべきだったのかがわからなくなってしまうのかもしれません。
ああ~、そうだったのかあ。
だから「ホラ、どこを見てるの?○○ページの 図1-3だよ」といっても なかなか探し出せないというわけですのね。
それなら、最初から ごちゃごちゃした配色や図表をいれたのプリントやドリルを使わなければいいのでは?
文字だけで構成された紙面のほうが 字を追いやすいです。
行間をたっぷりあければ 文字が背景から浮かび上がって見えます。
こういう紙面を作成してあげればいいのですね。
私が教科書をつかって中学生にレッスンするとき、まず
教科書の文章を 1行につき1文 という見やすい形にかえます。
行の途中で次の文が始まってしまうと 文頭から文末まで見通しが悪いからです。
そしてもちろん、行間をたっぷりあけます。
それだけの工夫で 川が流れを間違えないように 視線もきちんと文の流れを間違えず
に追いやすくなります。
これは誰にとっても読みやすいものです。教える私もとても見やすいです。
ためしに 学校の先生も このシンプルな紙面のプリントをつくってみてください。
これで音読をしてみてください。ストレスなく音読だけに集中できるはずです。
そのうえ 文の構成(主語や動詞、修飾語句)なども
とても探し出しやすいですよね。
音読することに集中して 文字がすべて「正しい音の情報」に変換できたら、
書いてある内容を理解する余裕がでてきます。
そう考えると 多人数学級で学校指定の教科書(統一規格のもの)をつかっているキョロキョロタイプは 内容理解の入口にたどり着くまえに文字の中で迷子になってしまって、教室内で 静かに困っている場合がおおいのではないでしょうか。
・おまけ・
「1行につき1文」のシンプル紙面で音読したあとで、いつもの教科書を開くと
「な、なんて読みにくいんだ!」と、おどろきますよ~。
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