今日は もうすこし細かい文法ルール do とdoesの使い分けについて どうやったらわかりやすく伝わるかを考えてみます。
たとえば、ごく入門期に扱われる簡単なQA
Do you have a sister? Yes, I do . No, I don't. について。
Yes, ..... のつぎに 何かを言うらしいけれど、何を言うのだったか思い出せない
というお子さんはとても多いと思います。
よく 伝えるのは「Doの音が最初にきこえたら、doで答える」「Doesの音で質問が始まっていたら、does で答える」というヒント。
その場でおこさんは「そっか~!」と納得顔をしてくれることが多いけれど、
そもそも一番最初の音を聞き取れなければ、このヒントは全く通用しません。
さらにWhat やWhoでたずねるような、一番最初の音はdoでもdoesでもない質問だってたくさんあります。
つまり、これはお子さんにとっては何のヒントにもならない可能性があります。
こういうタイプのヒントの出し方には「お子さんには全体像が伝わらない」という
落とし穴があります。お子さんは一般動詞を使った英文の質問に答えるとき、「一体、助動詞には どれだけたくさんの仲間があるんだ??」とモヤモヤをかかえたまま、かすかな記憶を頼りに「当てている」状態です。(そもそも、助動詞 というコトバも 役割も 理解できていないことが多いのです)
ただの記憶で「こんな感じの音を聞いたことがあるから、てきとうに言ってみよう。」と
行き当たりばったりで答え続ける、ということを学校やドリルでもやってしまう結果に。
これでは答え合わせをしても「なぜ doを選ぶのか」が結局はわからないままですよね。
そこで。
① 主語として7つの代名詞があること
② 主語は大きく2グループに分かれること
③ 2グループの主語にそれぞれ、使える do doesの2種類の助動詞があること
④ I you we they のときは do
He she it のときは does を使うこと
⑤ 「~ではない」否定文を言うときは「not か n't」をつけること
この①~⑤までのルールを 目に見える 「立体の道具」にしてしまおうと、立体キューブを串刺しにして文を表す「焼き鳥くん」(笑)を作ることにしました。この素晴らしいアイデアは 群馬大学の飯島睦美先生の講座で教えていただいたものを参考しています。ここではさらに簡単に作れるようにしてみました。
これが、その「焼き鳥くん」です。(答えるときの 文を表しています)
飯島先生は100円ショップで売っているサイコロ(ソフトなもの)を串刺しにしてその上から紙で作った四角い帯をかぶせて文字を書いていました。
もっと安く、簡単に作る方法は?とウロウロ歩き回って、これだ!と思ったのは、掃除でよく使われるキューブになって売っている「激落ちくん」!1パックに20個以上はいっているので、お買い得~。耐久性には欠けますが、お子さんにもすぐ作れる良さがあります。
そのスポンジに直接 油性ペンで書いてみました。
1個1個は串から取り外せます。はずしたのがこれ。(1個を角度を変えてうつしました。)
さらにこんな風に回転できます。
Yes の場合は not/n'tのキューブを外せばOK。
お子さんはキューブを回転させることで 主語は4種類えらべる、という「全体像」を
ことばの説明ではなく手を動かす作業で理解できます。
主語が3人称の時の「焼き鳥くん」でも同じ。主語キューブは回転するとShe He Itの3面が現れます。
ちなみに、1串目には do/did/done の3面 が助動詞キューブに、 2串目にはdoes/did/done の3面が 助動詞キューブに書いてあります。
助動詞は 主語の2グループごとにdo とdoesを使い分けて、それぞれは ”現在形・過去形・過去分詞” の3種類の形から選んで使うことを、お子さんは作業で理解することができます。
この「焼き鳥くん」を教室にもっていったとき、中学生のお子さんの目が
「面白そう!」ときらきらに輝きました。
ご家庭にある 割りばしや 焼き鳥の串 激落ちくんスポンジ で作ることができます。
ぜひ試してみてくださいね。
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