今回は、これまで一度も英語教室に通ったことがな中学一年生が
宿題にだされていたinterestingという単語を 読めるようになったいきさつを
お話します。
それは、新学期が始まって1か月。英語の宿題に頑張って取り組んでいる、ある生徒さんです。
お子さんの様子をみながら、英語科の宿題に戸惑っているのでは?と疑問を持ちました。
戸惑いの理由としては、
1.英語の宿題をするのは生まれて初めてだから。
2.小学校で「見て聞いた」単語の200語ちかくを 自分で復習しなければならない。
3. ドリル帳などに載っている復習単語は 音声をたしかめられない。
4.読み方がわからなくても とにかく「書いて」提出しなければならない。
5.小学校では 英語を書くことに慣れていなかったから、アルファベットの文字を書くことに慣れていないから。
それでも中学の先生に「宿題」として課された課題はやり遂げなければなりません。 内容を理解しているかどうか 音声として理解できるかどうかは二の次です。(先生が課題をチェックする時に、それを確かめるすべはあるんでしょうか?)
そこで、お子さんがドリルを1ページやり終えるごとに、「書いた英語をよんでみよう」と提案しました。読めていれば(音声化できていれば)、「ああ、この単語ね!」とヒットして理解できているかどうかがわかるからです。
その様子は次のようでした。
音声として「知っている」単語は 日本語訳をヒントに英語で音読できることもありました。
でも「知っている」単語すべてが読めたのではありませんでした。
自分で「音読」できないので、書いてある英語が「知っている単語かどうかがわからない」というものもたくさんありました。
そして「聞いても内容がわからない単語」はとうぜんなのですが、ドリルに書いても読むことはできませんでした。
40人近くを一斉に指導する中学校の先生にとっては「課題を評価しやすい」のかもしれません。(ドリルが文字で埋まっていればOKなので)
しかし、この宿題で小学校で扱った単語の復習ができるのかどうかは 大いに疑問が残ります。
とくに英語が苦手だなあ~と感じていたり、アルファベットを書くことに時間がかかったりするお子さんには「重荷」として印象を残してしまうのではないでしょうか。
しかも、やっても「学んだ」感が少ない。読めないのですから。
このお子さんの場合、最初にぶつかった壁は母音でした。すべての単語には必ず母音が含まれていて、読めずに戸惑うのは母音だったからです。
そこで
短母音のa e i o u の5音を 口の開けかたも含めて 教えました。
そしてすぐに
マジックeが後ろにいるときは「長母音」のa e i o u に変化するルールを 伝えました。
いつでも見られるよう、代表的な単語で一覧表にして。
name
here
like
home
cute
「母音があったら、短か長かどちらかで試し読みをしよう」と伝えました。
子音で読み方を迷うthやdやgもありましたが、比較的音声化できていたので、このお子さんにとって「母音を知ること」がとても必要だったのです。
すると、3回目の勉強会(放課後)では
interesting という長い単語を自力で読むことができました!
step1
3つの音節に分ける in te resting
(ingは読み慣れていたので、restingを1つのカタマリにした)
4つの音節に分けるともっと読みやすい in te rest ing
step 2
1つ1つの音節を 音に出していく
in--te--resting
step 3
音の記憶をつよめるために、もう一度 in--te--resting
step 4
直後に 「その3つの音をゆっくりつなげてみよう」 interesting
再度「早くつなげてみよう」interesting!
よめた!!!
こんな長い単語が 1年生の入学したばかりのお子さんが 自分の力で読めたのです。
分解すること・カタマリごとに音声化すること・カタマリを最後につなげること
この方法をしっていれば 長い単語も音声化できます。
ぜひこれからの音読に、そして書いてあることの理解に、役立ててくださいね。
フレ!フレ!中学生!!!!
Comments